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売る力 [ 鈴木敏文 ]のレビューは!?
40代 男性さん
本書はセブン−イレブンを創業し、今もセブン&アイ・ホールディングス会長兼CEOの立場にある鈴木敏文氏がセブン−イレブンの強さの秘密を解説したものである。高度成長期以降の日本では基本的に買い手市場であり、差別化要素がないと価格競争に陥り、消耗戦となってしまう。セブン−イレブンは常に「手軽さ」と「上質さ」の2軸で空白地帯を見つけ、ヒット商品を生み出し続けているという。どこも同じに見えるコンビニ・チェーンで店舗当たりの平均日販で他チェーンに12〜20万円もの差を付けてトップであり続けるのは、常に自己差別化をし続けているからだという。松下銀行と呼ばれたパナソニック、液晶で絶対的な強さを見せたシャープ、携帯ゲーム機で盤石に見えた任天堂。圧倒的な強さを持っていた企業も、決して慢心していた訳ではないと思うが、成功の復讐によりもがき苦しんでいる。絶えず変化する顧客ニーズに応え続けることはさほどに難しいことなのだ。 ではセブン−イレブンではどうやって顧客ニーズに応え続けているのか?それは「お客様の立場に立って」考えることだという。「お客様のために」という考え方は、似ているがあくまで企業の立場のままであり、真の顧客ニーズに応えることはできない。例として、セブンーイレブンで販売されている赤飯は「炊く」のではなく、「蒸す」ための設備を多額の投資をして弁当工場に導入した。企業の立場では赤飯という単品のために多額の投資をすることはなかなかできることではない。しかし、セブンーイレブンでは本格的な赤飯を食べたいという「お客様の立場に立って」決断されている。こういったことを積み重ねることによって、同業他社が簡単に真似のできない強さが生み出されている。小売業以外の業種にも、非常に示唆に富んだ本であると思う。
年齢不詳さん
とてもわかりやすくて、大変参考になります。